白銀楼物語 スピンオフ (更新中)

三銃士の誓いよ永遠に 第4章 献身

 ←三銃士の誓いよ永遠に 第5章 説得 →三銃士の誓いよ永遠に 第3章 異変
                       ※R15 品のない表現あり

 その日の夜、章介は信と共に何度か一樹の居室――彼はこの時点で廓で上から2番目の高位である昼三に昇格していたので、4階に居室を与えられていた――を訪れ、ついに3回目で相手を捕まえた。半ば彼らの訪問を予期していたような顔の一樹は黙ってふたりを中に入れた。
「遅くに悪いな」
 信はまず世間話から入った。章介は良い作戦だと思いながらこの策士の隣に腰を下ろし、ふたりとともに机を囲んだ。
「いやだいじょうぶ」
「いいの選べたか?」
 一樹は飲み物も茶菓子も勧めなかった。以前なら考えられなかった事態だ。章介はこのとき、自分が一樹の異変を見落としてきたのではなく、故意に〝見ないようにしてきた″のだ、ということを悟った。
「まぁまぁ。色目が濃いのをあんま持ってなかったみたいだから、黒っぽいやつをオススメしたよ。あんまり好かないひともいるみたいだけど、黒って本来すげーおめでたい色だろ? 昔は結婚式のときに黒い振袖着てたらしいし。それに顔だちも、大柄に負けないカンジだしな」
「確かに。少し西洋の血が入っているんじゃなかったか、江藤さんは」
 江藤というのは今日一樹が着物選びを手伝った相手だった。
「そーそ。どこだっけな、ロシアの方とか言ってたような気ィする」
「うん、確かそうだった。黒か、いいな。一度着てみたいけど勇気が出なくてチャレンジしたことないんだ」
 信は柔和な表情で一樹の心を溶かしにかかった。
「あぁ、ああいうのはひと選ぶからなぁ。おれなんか絶対無理。着られちゃう」
「うん、一樹は暖色系の方が似合うよ。この中だったら章介が一番似合いそうじゃない?」
 急に話の矛先が自分に向いたことに驚き、章介は固まった。すると一樹が含み笑いをしながら彼を検分するようにじっと見つめた。
「同意。1回着せてみたいよなー」
「………」
 なんとなく気づまりになって身じろぎをすると、信が口の端をつり上げるのが見えた。
「やってみる? ちょっと大きめのがあるんだ」
「仕掛け(うえ)?」
「ああ」
 信が頷くと、一樹はニヤッと笑った。
「じゃあどうせだから下も合わせようぜ。お下がりでもらったけど大きすぎた振袖――」
「着ないからな」
 これ以上黙っているといいようにされそうだったので章介は一樹を遮った。
「何だよー、ノリ悪ぃなー。何かこの先ずっと章介の女装見れない気ィするから今着せたいんだけどなぁー」
「おれなんかがそんな格好したら目も当てられないだろう。一樹や信ならともかく」
 章介は早い時期から髪を伸ばす必要がないことを告げられていた。白銀楼においてそれはすなわち、一本立ち後、男物の和装姿のみで接客するということを意味していた。全体としてこの「男装」組は三分の一から四分の一くらいいて、主に章介のように体格がよく、女装姿に適さないだろうと目された者たちに割り振られていた。一樹はそのことに言及していた。
「いやわかんないよ? 化粧映えしそうな顔してるし意外とイケるかもよ? なー、仕掛け着てよー、お願いっ」
 自分の袖を引っ張り出した一樹に内心嘆息しつつ、章介はなおも首を振った。
「何を言われようと着ない」
「ちぇっ、おれらが普段どんな気持ちでやってるか知ってほしくて言ったのに」
 何気なく発されたそのことばに章介は凍り付いた。そんな章介の異変にも気づかず、一樹は続けた。
「フツーに女扱いされんだぜ? ちょーっと紅さして友禅羽織っただけでさ。ありえないよな?」
「そうだよな。何というか、男の業が見える場所だよな、廓(ココ)は」
 信が相槌を打つと、一樹は頷いた。
「ホントにどうしようもねぇ奴らだよな。ご高説をぶったその口で野郎のチ●コしゃぶってんだから。気色悪いことこの上ねー」
「ああ……それで妻子持ちとかいうんだから世も末だよな。道徳観のカケラもない」
「ハハッ、信はケッペキだからなぁ。お前、また小竹に怒られてたろ? だいじょうぶか? なぜかあのひと信のこと目の敵にしてっからなぁ」
「そりの合わない相手というのはいるものだ」
「にしてもだいじょうぶかよー? いくら元〝引っ込み″だからってそんなに長く停滞してたら……〝部屋持ち″の別名、知ってるよな?」
 一転して案じるような表情で信を窺うように見た一樹に、信は答えた。
「知ってる。……そうだな、もう少しがんばるよ」
「うん、そうした方がいい」
「一樹は……もうあまりがんばるな」
 そろそろ本題に入るタイミングだろうと思った章介はそこで口を開いた。こちらに視線を転じてたいして驚いたようすもなく自分を観察するように見る一樹に腰が引けそうになりながらも、章介は何とか踏ん張って話を続けた。
「少し疲れてるんじゃないか?」
「ま、元気溌剌ってワケではないけど、だいたいここの奴らみんなそうだろ?」
「少し休みをもらったらどうだ? これだけ働いているんだから許されるだろう?」
「いやいや」
 あくまで取り合わない一樹に、章介は苛立ちを感じ、少し強い口調で言った。
「休まないとダメだ」
「ヘーキだって。ちょっと疲れてっけど、仕事してれば忘れるし」
「平気そうには見えない」
 章介が食い下がると、一樹は面倒くさそうにため息を吐いた。
「章、しつこい。本人がだいじょうぶって言ってんだよ」
「じゃあどうして休日に外出しなくなった? 朝起きられなくなった? こんなに痩せた?」
 章介は気色ばんで片膝を畳につき、相手に詰め寄った。このチャンスを逃したら後はない、そう直感したからだ。同じことを感じたらしい信は、ちょっと落ち着いて、と言っただけで章介を制止しなかった。すると信じられないことに、一樹は笑い出した。凍り付いたふたりに、相手は言った。
「いやー、ふたりがこんなに必死なの、久しぶりに見たわ。ハハッ、おっかしーの」
 相手の尋常でない笑い方に、背筋がゾッとした。こんな、笑う要素がひとつもない場面で、一樹は大笑いをしている――これは病気だ、と思った。章介は青ざめた顔の信と顔を見合わせた。信は震える声で絞り出すように言った。
「何がおかしいんだ……笑うとこじゃないだろう……」
「はははははっ、はははっ、あー、ツボッった、とまんねー! あははっ、ははっ、ひっ」
「一樹……」
「ははははっはっ、あははっ、あはっ、あはっ、はあ、はあ、苦しっ、ヤベッ、笑いすぎて涙出てきた……うっ、ひくっ」
 今度は泣き出した一樹に章介は恐れをなして身を引いた。それと入れ替わるように信が前に進み出て、友人の手を取った。明らかに精神に異常をきたしている人間相手になぜそんなに冷静でいられるのか、章介には理解できなかった。
 信は落ち着いた、優しい声音で囁いた。
「一樹も、少しおかしいって、自分でもわかってるだろう?」
「うっ、うぅっ、ひっく、ひっく、あれっ、おかしーなっ、と、とまんねっ」
 泣きぬれた瞳を前腕でごしごしとこする一樹にハンカチを差し出しつつ、信は説得にかかった。
「一樹が悪いんじゃない。でも、いつまでも涙が止まらないのは普通じゃないんだ。わかるな?」
「うっ、ふっ、くっ……」
「こんな場所でおかしくならない方がおかしい。ましてや一樹はお職だ、仕事量も重圧もハンパじゃないだろう」
 一樹はハンカチで涙を拭いたのち、近くにあったティッシュ箱に手を伸ばし、それを取ると鼻をかんだ。まだ涙も嗚咽もおさまらないようだった。
 信はそんな友人の肩にそっと手を置いて諭すように言った。
「だいじょうぶ、少し休めばすぐによくなる」
「うっ……ふっ……」
「それに少しもったいつけてフッたりしてみた方が人気が出るってもんだぞ」
「ふっ……くっ……」
「手に入らないものほど欲しくなるのが人間の性だろう?」
「……ひくっ……お前マジ、しつこいっ……」
 そう言いつつも、口調は強くなかった。あと少し――章介は祈るような気持ちでことの成り行きを見つめていた。
「一樹、お願いだ。一樹を失いたくないんだ」
「っ、とか言って、これに乗じて売れる気じゃねぇだろうなっ……? ひくっ」
 章介はこのことばを聞いて、自分たちと一樹の間に深い断絶が存在するのを確信した。彼は自分のことしか考えていない――自分がどう見られるか、どう評価されるか、どんな称号を手にできるか、そういったことしか考えていないのだ。そのとき、出会った当初から感じていた違和感の正体がこの自己中心性であることを章介は知った。
 信はどう感じただろうと相手のようすを窺おうとしたが、こちらに背を向けていたためにその表情は見えなかった。しかしその口調は相変わらず穏やかで、彼が一樹のことばにさして動揺しなかったことを示していた。信はもうとっくに一樹の本質に気付いていたのかもしれなかった。
「私が向上心皆無なのは、昔から知ってるだろう?」
「ハハッ、それもそうだ……くっ……忘れてた、よ」
「それにがんばったとしても一樹には叶わないよ。ゴツすぎるし、口下手だし、一樹みたいに社交的じゃないしな。……一樹は名実ともに白銀のナンバーワンだよ」
「まぁ、努力してるからな」
 信のことばに気をよくしたらしい一樹は満足げに頷いた。嗚咽と涙は止まっていた。
「近々〝呼び出し″に昇進だってさ。だからそれまではちょっとがんばんないとな」
 〝呼び出し″というのは〝新造付き呼び出し″の略で、江戸吉原の高級遊郭でかつて使われていた呼称だった。遊女の最高位であり、振袖新造や禿を従え、客の待つ茶屋へ道中する権利を持つことからこう呼ばれた。日常的には花魁道中を行っていない白銀楼だったが、慣例に倣って他の大見世と同様の階級分けをしていたので、この呼称が最も売れている傾城たちに使われているのだった。
「そうか……じゃあ、もう少しだな」
 信のことばに、一樹は笑みを漏らした。今度は自然な笑みだった、と章介は思った。
「そ。ぜーったいに上りつめてやる。ふたりもいい加減ちゃんとやれよ。特に信、おれ、マジお前が棲み替えとかイヤだからな?」
「わかった」
 信は素直に頷き、相手に抱きついた。
「ちょっ、何だよいきなり~」
 口ではそう言いつつも、一樹はさして驚いていなかった。長い付き合いの中で信に抱きつきグセがあることを、章介と同様知っていたからだ。
 信はただ黙って、まるで一樹を外敵から守ろうとするかのように、あるいはどこかへ行ってしまわないよう引き留めておこうとするかのように、ぎゅっと仲間を抱きしめていた。

                                   *

 一樹は自らの予言通り、月末の番付で1位を取り、呼び出しに昇格した。そして、それをもって客を減らすはずだったのだが、なぜか逆に増えていた。そのことを章介と信が問いただすと、一樹は最初渋ったが、やがて、道中ができるこの地位に留まり続けるためには客を取らなければならないから、と言い訳をした。彼は、章介や信との口約束を何とも思っていなかったのだ。こうも簡単に約束を反故にされた怒りで、章介は一樹と距離を置いたが、懐が海のように深い信はそれでもなお相手を突き放さなかった。それまでと同じように相手と接し、話し、部屋を訪れた。しかし八方手を尽くしても一樹を説得することができないと悟ると、彼は章介が予想だにしなかったやり方で一樹を守りだした――彼の客を奪い出したのである。

 ある朝、章介が食堂に行くと、場が異様な雰囲気に包まれていた。傾城から禿に至るまで、廓で働く者たちが揃いも揃って興奮したようにことばを交わしていたのだ。いったい何事か、また誰か棲み替えになったのだろうか、といろいろ考えを巡らせながらお盆を持って席に着くと、間髪入れずに隣のテーブルに座った禿たちの会話が耳に飛び込んできた。
「ねえねえ聞いた? 菊さんがね、遂にやる気を出したっぽい」
「もう傾城同士の友情なんて信じられないよ」
「本当だよな」
「――椿さんも災難だったよね。タイミングが悪かったというか」
「菊野さんの方が売れちゃったりしてね」
「トップ交代? ないんじゃない? だって菊野さんあっちがさ………」
「……あのふたりだったらどっち? おれは椿さんかな………」
「でも椿さんが被害者ですよねえ」
「菊野さん、いくらなんでもヒドすぎる………親友に対してあんなこと……」
「菊野さんも、いよいよってカンジだよね」
「この機会を待ってた、的なね。いやー、でもちょっと残念だなー。あのふたりは仲良いと思ってたから」
「ココじゃ本当の友達なんてできないよ。皆隙あらばライバル蹴落とそうとしてるし」
「これで椿さんの馴染み全部取っちゃったらスゴイよねえ」
 章介は思わず振り返って、ぺちゃくちゃ喋っている青年たちに声をかけた。
「おい、どういうことだ?」
 和気あいあいと歓談していた禿たちはビクッとして振り返ると怯えた顔をした。
「ど、どういうことっていうのは………」
「菊野が椿の客取ったとか取らないとか。説明して」
 彼らは自分たちが責められているわけではないことを知ってホッとしたらしく、リラックスした表情で話し出した。
「紅妃さんはもうご存知かと思ってましたけど………昨日、椿さんが急病で倒れたんですよ。そしたらね、菊野さんが彼の客、自分に回すようにっておっしゃったらしくて………」
「昨日椿さんは五時から泊まりまでフルだったんですよお。ココだって思ったんじゃないですかぁ? 何かライオンとかトラみたいですよねー、普段は全然やる気ないのに勝負どころで覚醒するあたりが」
「いや、むしろハイエナでしょ。他人のエサ横取りしようとしてんだから」
 章介は最後まで聞いていなかった。喋りまくる禿たちを置き去りにして、小竹のもとへと急ぐ。彼はいつも通りオフィスでパソコンと向き合っていた。小竹は息を切らしてやってきた章介に気付くと、目を上げた。
「今日は休みじゃなかったのか?」
「どういうことですかっ? 菊野が椿の客盗ったって」
「ああ、そのことか」
 小竹はノンフレームのメガネを押しあげながら酷薄に笑った。
「傾城って怖いよなあ。相手が禿の頃から付き合いのある親友だろうと何だろうとお構いなしに弱み見せた瞬間にガブリ、だ。ま、菊野がやる気出してくれたのはラッキーだったがな。このまま競わせて二強時代にすればウチも………」
「……信は、そんなくだらない理由で行動するヤツじゃない」
 章介はそう吐き捨てると、踵を返してオフィスを出た。どうしても信と話がしたかった。
そこで章介は信の本部屋に直行すると、ドアの前で耳をそばだて、中の様子を窺った。物音ひとつしなかったが、鍵がかかっていて人の気配がある。まだ寝ているらしかった。
 章介は仕方なく裏山を登ったり降りたりして、1時間ほど時間をつぶしてからもう一度相手の部屋に行った。今度は起きている気配がしたので扉をノックすると、返事がして間もなく部屋の中の人物が姿を現した。
「すみません、寝過ごしちゃって。今、お客様お送りしてきま……」
 そこで相手が友人であったことに気付いた信はことばを途切れさせた。いかにも柔らかそうな長髪を緩く括り、急いで着付けたふうの着物のはだけた胸元から鬱血痕を曝した姿に、章介は衝撃を受けて立ち尽くした。それがあまりに生々しく、正視に堪えない光景だったからだ。彼の視線に気づいたらしい信は苦笑し、ごめん、と謝ってから後ろから出てきた客と共に廊下の向こうに消えた。
 章介はしばし茫然自失していたが、やがて戻ってきた相手に声を掛けられて我に返った。信はいつの間にか友禅をきっちり着付けていた。
「わ、悪い……」
 章介が謝ると、信は何でもないかのように首を振り、聞き返した。
「うん。どうした?」
「……用件はわかってるだろう?」
 章介が唸るように言うと、信は苦笑し、まあな、と答えた後で辺りを見回した。
「ここで話すのはちょっとな……着替えてくるから待っててくれるか? あとご飯も食べなきゃないから……1時間半後に裏門のところで落ち合うのは?」
「わかった」
 章介は頷き、信の艶姿を頭から追い出そうとしながら自室に戻った。しかし、よほどショックだったのか、その残像はなかなか消えてくれなかった。

 約束通り、1時間半後に1階の従業員出入り口のところで落ち合ったふたりは、そのまま玉東の東側一帯に広がる小高い丘に向かった。そこは、観賞用の木々しか植えられていない玉東区内の唯一の自然で、疲れ切った奴隷たちの避難場所にもなっていたが、同時にそこで命を絶つ者も絶えず、夜は立ち入り禁止になっているいわくつきの場所でもあった。
 科学的に存在が実証されていないものは信じない主義の章介は平気で日参していたが――彼は無類の山好きだった――、多くの傾城は怖がって近づこうとしなかった。
 だから下界とは打って変わって閑散として静かなこの場所は長らく章介や信や一樹の聖地だった。苦しいとき、やるせない気持ちになったときはいつも3人でここに来て地面に寝ころび、木々に抱かれて過ごしていた。大切な話をするときも必ずここに来た。だから今日も、ふたりはどちらが確認することもなく自然に丘にやってきていたのだった。
 丘を登り始めて少しした頃、信はようやく口を開いた。
「事前に言わなくて悪かった。でもすごく覚悟のいることだったから、ひとりでやったんだ。章介が少しでも……逃げ道を作ってくれたら――たぶん君はそうしただろうな――それに甘えてしまうとわかっていたから、話せなかった。ごめん」
禿たちの会話が不意に頭の中に蘇る。
〝朝まで予約がギチギチで″〝泊まり客もいて″―――信は、一樹の大量の客を、勇気を振り絞って〝盗った″。一樹のために。生理的な嫌悪感で耐えられないと言って水揚げから一年、ロクに客を取ろうともしなかったあの信が。
「そうか……それしか、なかったか……?」
 すると信は章介の方を向いて、頷いた。
「説得はあきらめたよ。うちの祖父より頑固だ、一樹は。そうなったらもう実力行使しかないだろ?」
「そうだな……ではおれも、努力する……」
 章介のことばに信は笑った。
「憎まれ役はひとりで十分だ。章介には、私との仲を取り持ってもらわないと。絶対に怒ってるからな、彼」
「……悪いな、全部背負わせてしまって……」
章介は胸に圧迫感を感じて浅く息を吐いた。自分にはとてもできない、と思った。自分が何の意味も見出していない上死ぬほど嫌なことを、ただ友の身体を守るためだけにするなど……。どうやら天野信という男は、自分が思った以上の器だったらしい、と思いながら、章介は頂上を目指してひたすら足を交互に前に出し続けた。

関連記事



記事一覧  3kaku_s_L.png About
記事一覧  3kaku_s_L.png お知らせ
記事一覧  3kaku_s_L.png 作品のご案内 
記事一覧  3kaku_s_L.png ジェンダー
記事一覧  3kaku_s_L.png 映画のレビュー
記事一覧  3kaku_s_L.png その他
記事一覧  3kaku_s_L.png Links
記事一覧  3kaku_s_L.png 倉庫
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit
【三銃士の誓いよ永遠に 第5章 説得】へ  【三銃士の誓いよ永遠に 第3章 異変】へ