白銀楼物語 本編 (完結)

白銀楼物語 用語集

 ←白銀楼物語本編~太陽の子~ 第10章 贈り物 →白銀楼物語本編~太陽の子~ 第9章 畠山、登楼す
                 G__5Wlv3lEc0_Dd1530062747_1530062978.png
                                             Photo by NEO HIMEISM


※随時更新、加筆修正予定                  last updated 18.8.12

・見世/廓/妓楼:若い女を買い取り、借金の返済が済むまで閉じ込め、性を売らせる場所。江戸時代の吉原、島原などにおいては10歳前後の少女が親の借金の形などに売られてくることが多かったとされるが、当作品の舞台となっている時代、21世紀後半には児童の売買春が厳しく取り締まられているため、通常、廓に来るのは16歳以上の男女である。また、当時少年が売られてくるのは陰間茶屋であったが、この時代においては青年が働かされる見世も少数ではあるが存在する。
・張り見世:見世の入り口付近に設けられた、籬(格子)で仕切られたスペース。傾城が客に品定めされる場所のこと。座敷のスペースに傾城たちが並び、選ばれるのを待つ。
・大見世:最も格が上の見世。登楼には莫大な費用が必要。しかし、現代の方が江戸期の吉原より安価。
・中見世:大見世に次ぐ高級見世。
・河岸見世:吉原で最下層の見世を指したのと同様、玉東においても底辺の見世を意味する。衛生状態が悪く、セーフセックスも徹底されていない。
・地下:身体を傷つけるようなマニアックなプレイを客に提供する非合法の見世。一度入ったら五体満足では出られないとされる。(当作品オリジナル)
・引手茶屋:客を見世へと案内する茶屋のこと。高級遊女を呼ぶ際にはここで遊興し相手の到着を待たねばならなかった。江戸吉原において隆盛を極める。当作品においては、日常的には茶屋を介さず営業を行う大見世もあり、その代表が白銀楼。白銀楼の花魁は月一回、ひとりだけ花魁道中をすることになっている。

・傾城:見世で客を取るようになった者のこと。かつては最高位の遊女を指したが、作品においては色子と同義。男性の傾城を男妓、女性のそれを娼妓、遊女とも呼ぶ。
人気度や稼ぎに応じてランク付けされる。白銀楼においては、江戸後期の吉原遊郭で用いられていた階級制、<新造付き呼び出し><昼三><付廻(つけまわし)><部屋持ち>が採用されているが、遣り手(後述)と客が直接やり取りするシステムになっているため、名ばかり呼び出しとなっている。
・禿(かむろ):傾城の身の回りの世話や廓の雑用などをする見習いのこと。この期間に教養・芸事などを学ぶ。かつては廓に来て4,5年は禿でいることが多かったが、入楼年齢が高くなったこの時代は通例1~2年。
・引っ込み禿:器量や才に恵まれるとみなされ、お職(後述)候補として手塩にかけて育てられる禿のこと。
・部屋付き禿:先輩傾城のひとりにつき、身の回りの世話をしながら修業する禿のこと。白銀楼においては基本的に全員がそれぞれ傾城につく。その際の禿の生活費は、かつて吉原などでは傾城の全額負担が一般的だったが、白銀楼では廓側が八割負担している。
・新造:禿の期間を終え、傾城について接客を学ぶようになった者のこと。傾城の代わりに客の相手をすることがあるが、建前上は床入りしないことになっている。この時代においては禿と同様修業期間は通常1~2年。
・新造出し:修業期間を終えた禿が新造(遊女)になる際、お披露目を行うこと。
・お職:その月の売り上げトップの傾城のこと。(揚げ代、飲食費、遊興費の総額)
・お茶挽き:客が付かないこと、また人気のない傾城のこと。
・花魁:売り上げ上位の傾城のこと。白銀楼においては<付廻>までが花魁。多くの禿や新造を抱えることができる一握りの傾城。
・遣り手:楼主の指示に従って廓を回す支配人のこと。かつては遊女がなるものであったが、白銀楼の遣り手、小竹がそうであったかは不明。
・楼主:廓のオーナー。
・若衆:見世の用心棒兼雑用をこなす使用人。
・間夫(まぶ):傾城の本命の恋人。
・馴染み客:江戸吉原では3回傾城のもとに通うと晴れて馴染み客として認められ、疑似夫婦関係を結ぶことができた。1回目は「初会」といい、客は芸者や幇間などを呼んで宴席を設けるが、傾城は一言も口を利かず、床入りも許さずに客を帰す。2回目は「裏」といい、2度目に登楼することを「裏を返す」という。ここでもやはり傾城は打ち解けてくれない。この過程は疑似恋愛のようなもので、客が相手を口説いている最中である。そして3回目でようやく相手に認められ、肌を合わせることができるようになる。
東京玉東においてもこの慣習は守られている。例えば、白銀楼では一見の客があげる(床を共にできる)ことができるのは付廻以下の傾城のみであり、上級妓の場合には遣り手に上客と見込まれた上馴染みの儀式を経て傾城に気に入られる必要がある。
・相方/敵娼(あいかた):馴染み客の相手役を務める傾城のこと。

・登楼(とうろう):見世に上がること(客)
・入楼(にゅうろう)(造語):見世に買われ、そこで生活を始めること(傾城)
・水揚げ/一本立ち:傾城が初めて客を取ること。初見世。
・共上げ:敵娼(あいかた)を含め二人以上の傾城を敵娼の本部屋に上げること。(白銀楼での呼称。当作品オリジナル)
・身請け:傾城が客に買い上げられること。
・身揚がり:傾城が自分で自分の花代を払うこと。
・花代/玉代/揚げ代:傾城を呼んで遊ぶ時にかかる代金。
・花魁道中:花魁が引手茶屋から連絡を受けて客を迎えに、禿や新造を引き連れて通りを練り歩くこと。
・足抜け:見世から逃げること。吉原などかつての遊里においても、玉東においても、見世は堀と塀に囲まれた閉鎖空間にあり、出入り口はひとつ、大門しかなかった。傾城たちが脱走するのを防ぐためである。白銀楼において信が在籍している間に足抜けに成功したのは一樹ひとりである。

関連記事



記事一覧  3kaku_s_L.png About
記事一覧  3kaku_s_L.png お知らせ
記事一覧  3kaku_s_L.png 作品のご案内 
記事一覧  3kaku_s_L.png ジェンダー
記事一覧  3kaku_s_L.png 映画のレビュー
記事一覧  3kaku_s_L.png その他
記事一覧  3kaku_s_L.png Links
記事一覧  3kaku_s_L.png 倉庫
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit
【白銀楼物語本編~太陽の子~ 第10章 贈り物】へ  【白銀楼物語本編~太陽の子~ 第9章 畠山、登楼す】へ